PCB¶
概要¶
PCB(Printed Circuit Board)は、電子部品を実装し、それらを電気的に接続するための基板である。
日本語では「プリント基板」や「基板」と呼ばれる。
現代の電子機器はほぼ全てPCB上に回路が構築されている。
PCBの役割¶
PCBには主に以下の役割がある。
-
電子部品の固定
-
電気的接続
-
電力供給
-
信号伝送
-
放熱
PCBの構造¶
一般的なPCBは以下の層で構成される。
シルク
─────────
レジスト
─────────
銅箔
─────────
基材(FR-4)
─────────
銅箔
─────────
レジスト
主な構成要素¶
パッド(Pad)¶
電子部品をはんだ付けするための銅箔部分。
● ← パッド
配線(Trace)¶
部品同士を接続する銅箔配線。
●────●
ビア(Via)¶
異なる層同士を接続する穴。
上層
●
│
●
下層
GNDプレーン¶
広い銅箔面でGNDを形成したもの。
特徴:
-
ノイズ低減
-
放熱向上
-
配線削減
基板の層数¶
片面基板¶
部品
↓
銅箔
最も簡単な構造。
両面基板¶
Top Layer
Bottom Layer
ホビー用途でよく使われる。Asterを設計し始めた時はこっちを想定。
多層基板¶
Top
Inner1
Inner2
Bottom
4層、6層、8層など。
高密度回路で使用される。Asterは2層だと支えきれなさそうなので4層に変更予定。
基板材料¶
FR-4¶
最も一般的。Asterも使う予定。
特徴:
-
安価
-
強度が高い
-
絶縁性が高い
アルミ基板¶
特徴:
-
放熱性が高い
-
LED照明などで使用
PCB設計で重要な項目¶
配線幅¶
流す電流に応じて十分な幅を確保する。
例:
| 電流 | 推奨幅の目安 |
|---|---|
| 100mA | 0.2mm |
| 1A | 0.5〜1.0mm |
| 3A | 1.5mm以上 |
※基板厚や許容温度によって変化する。
配線長¶
信号線はできるだけ短くする。
理由:
-
ノイズ低減
-
電圧降下低減
-
通信品質向上
電源ライン¶
電源ラインは信号線より太く設計する。
信号線
0.2mm
電源線
1.0mm以上
放熱設計¶
発熱する部品には十分な銅箔面積を確保する。
例:
-
モータドライバ
-
DCDCコンバータ
-
MOSFET
製造時によく見る設定¶
基板厚¶
一般的:
1.6mm
銅箔厚¶
一般的:
1oz
(約35μm)
高電流用途:
2oz
最小配線幅¶
製造可能な最小配線幅。
一般的:
0.15mm
表面処理¶
主な種類:
-
HASL
-
ENIG
-
OSP
個人製作ではHASLまたはENIGが多い。
Asterでの利用¶
AsterではALEO基板上に
-
STM32
-
モータドライバ
-
DCDCコンバータ
-
IMU
-
OLEDコネクタ
などを実装する。
設計時は以下を重視する。
-
モータ電流に耐える配線幅
-
DCDC周辺のノイズ対策
-
STM32周辺のデカップリング
-
発熱部品の放熱設計
-
メンテナンスしやすい部品配置
-
配置のかっこよさ
まとめ¶
PCBは電子回路を実装するための基盤であり、電子機器の土台となる存在である。
良いPCB設計は、
-
安定動作
-
低ノイズ
-
放熱性能
-
製造性
に大きく影響するため、回路設計と同じくらい重要である。